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狛八景
 

【山城の名所 狛八景】

江戸時代後期に、有名な「近江八景」になぞらえ山城町でも「狛八景」が選ばれていました。これは古文書に書き記されていたもので、東京都立中央図書館の加賀文庫に収められていたものです。作者は上狛の浅田勝次郎氏とされ、名所八景を選び、一景ずつ和歌を織り交ぜながら道中案内をしています。
「狛八景」めぐりは、平成17年から渡辺美秀子氏の執筆により旧山城町の広報に2年をかけて連載されました。順を追ってここで紹介していきたいと思います。

 
   
 

第一景 泉川の帰帆

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第一景は、母なる木津川(泉川)の風景…「泉川の帰帆」です。この泉川、古代から南山城の人々の暮らしと深くかかわりがあり、洪水の被害をもたらすものの、舟運や川漁など大きな恵みも与えてくれてきました。
こうした泉川の風景を「狛八景」の作者は左のように歌っています。
泉橋寺のお地蔵さんの前にある狛浜の辺りを、淀・伏見から川風に導かれ、帆をいっぱいに張って上ってきた川舟が、加茂・笠置へと帰っていくゆったりとした風景です。

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第二景 狛寺の晴嵐

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高麗寺(狛寺)は飛鳥時代に創建され、白鳳時代に伽藍整備がなされ、平安中期には廃寺化してきたようです。千年ほども前のお寺のことを、江戸時代の人々はどう受け継いできたのでしょうか。
「狛八景」の作者は、左のように歌っています。
仏法を古(いにしえ)から伝えてきた狛寺の礎は円く平らで、まるで鏡のよう。そこに映った心のくもりや汚れを払うかのように、狛山おろしが吹き渡ってくる、といった光景でしょう。
現在、礎石は塔の心礎、講堂跡の二個、金堂跡の一個、計四個が高麗寺(狛寺)跡に完全な形で残り、今は埋められた足洗池に、割石にして使われていたものもあります。

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第三景 狛野の夕照

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狛八景巡りは、高麗寺跡から清盛山の頂上にある小社「清和大明神」を拝み、狛野の原の野路に出ます。昔に比べなでしこの花は減っていますが、平成12年『木津川花ごよみ』ではここ上狛がなでしこの最大群生地とされています。
野良にいる人も、旅行く人も、夕日に映えるなでしこの花に、しばし心を休め、帰路についたことでしょう。
上狛のしょうらい踊りの「玉棚踊」にも狛名所が入れ込まれ、「狛のの花やなでしこの 花の心を手に取りて…」と心優しく精霊を迎えています。

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第四景 御霊の夜雨

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御霊山の鎮守の杜、松尾社、弁財天社は古くからここに住む人々の心のよりどころとなってきました。下図の御霊山のお社へは、西と南から石段が続いています。左の石段下にある「大石手水鉢」が今回の主役です。
上狛小学校の正門を入ってすぐ左の奥に、花崗岩をくり抜いてつくられた鎌倉時代の石風呂があります。これが絵の中の「大石手水鉢」です。
人々の身も心も清める広い手水鉢の水は、夜降った雨でいっぱいです。その水を抜いて新たに汲み替えると安産できると信じられていたのです。御霊山からの遠望は素晴らしいものです。

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第五景 弁天の秋月

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下の拾遺都名所図会を見ると、玉垣に囲まれた弁才天社、その後ろには鯉と鮒の頭に似た岩、その左には玉台寺が描かれています。それらすべてを、くっきりと照らし出している「弁天の秋月」の光景を想像してみてください。
明治6年の地籍図にも、鯉鮒石(りふせき)は描かれていますが、今はもう見当たりません。弁才天は伎芸を司り,芸能、音楽とのつながりも深いことから毎年恒例の弁才天社の宮寺である玉台寺で「能の会」が奉納されたり、季節を通じてジャズコンサートやシャンソン、琵琶の演奏会などが催されています。

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第七景 狛山の暮雪

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はるばると、北の空から雲路を超えて渡ってきた雁の一群が、船門の水辺でしばし羽を休めている光景です。現在では琵琶湖でもマガンは観察されず、見ることのできない失われてしまった風景です。
最近の舟戸の川や田ではアオサギ、シラサギ、ケリなどが見かけられるそうです。

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第六景 船門の落雁

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高麗山(狛山)は東山から稲荷山を経て神童寺への山です。また、大和の吉野山に対し、神童寺は「北吉野山」と号し、役行者が修行した地と伝えられ、修験道の霊地として古代から栄えてきたお寺です。
(高麗山では)夕暮れともなるとぐんと冷えてきて雪が舞い、桜の咲く春が待ち遠しい雪のふるさと。
この歌のように、桜や若葉、朱の鳥居の美しい稲荷神社、春には桜とミツバツツジで満開になる神童寺が今も訪れる人を楽しませてくれます。

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第八景 松尾の晩鐘

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名所図会によると、表門を入って左手にあるのが「鐘撞堂」。その先、土塀の門の向こうに、宮寺である真言宗松尾山角之の坊伝興寺の護摩堂と庫裏が見えます。松尾神社の西隣にお寺があったのですね。江戸時代、南山城三十三所が選ばれ、各札所は巡礼の人で賑わったそうです。伝興寺は三十二番札所です。
最後の風景は、野良仕事をしている人々の上に、松尾の鐘が静かに響き渡り、今日一日の無事を感謝し、豊かな気持ちに導かれていく様が想像されます。

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