市坂瓦窯跡
(上人ケ平遺跡公園)
木津エリアこの工房では、都城の造営という瓦の大量需要を賄うため、大量の製品を効率よく生産するためのシステムが整えられていました。
関西学研都市整備に伴って1984年に調査が開始されました。長大な東西棟建物(9間×4間)が整然と南北に4棟並ぶ堀立柱建物群は、それぞれほぼ軒を接しており、建物の内部空間は、さながら大工場の内部を想起させます。
2号・8号窯のみが調査されていますが、すべて奈良時代後期のもので、半地下式のロストル式平窯と考えられています。時期差はなく、同時期に8基の窯が効率よく創業していたようです。
※(参考)現地碑文および、当時新聞掲載文、現地説明会資料など
名称 | 市坂瓦窯跡 (上人ケ平遺跡公園)(いちさかがようあと(しょうにんがひらいせきこうえん)) |
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住所 | 〒619-0216 京都府木津川市州見台8丁目1−1 |
駐車場 | 6台 |
その他 | 今から1300年の昔、平城遷都が決定し、都近郊には様々な工房が設けられました。平城宮の宮殿や役所に葺かれた瓦は、数百万枚ともいわれています。 京都と奈良の境にある奈良山丘陵は瓦に必要な粘土や燃料に恵まれており、瓦の一大拠点となりました。木津川市では音如ヶ谷瓦窯跡、鹿背山瓦窯跡、市坂瓦窯跡、梅谷瓦窯跡の4ヶ所の瓦窯跡が、歌姫瓦窯跡(奈良市)を含め、総面積約3万8千m2の「奈良山瓦窯跡」として国の史跡に指定されています。 |